丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
すうじであそぼう!
どんどんジャングル
おや? いつもとちがう すうじがいっぱい すうじ・ワンダーランド!
MIMOCA開館32周年を記念して、すうじを使った2種類のプログラムを開催。
◎オープンスタジオ「どんどんジャングル」
大きな板に、みんなですうじをつなげたり重ねたりして、ジャングルを育てよう!
日時:2023年11月23日(木・祝) 13:30-15:00 、
11月25日(土)・26日(日)・12月2日(土)・3日(日)・9日(土)・10日(日)の各日10:30-15:00
場所:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館 2階造形スタジオ
対象:子ども~大人まで
参加料:無料
【申込不要】
当日会場にお越しください。
時間内ならいつでも参加可能、出入り自由です。
※ただし時間帯によってはすぐに会場へご案内できない可能性がございます。
主催:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、公益財団法人ミモカ美術振興財団
独立行政法人日本芸術文化振興会、文化庁
どんどんジャングル
大きな板にすうじを貼ります。どんどん貼っていきます。
自分のすうじと他の人のすうじがつながったり、重なったり。どんどん広げてすうじのジャングル育てよう!!
○ルール
すうじは1人3つまで。
言葉が通じなくても理解できるようにイラストで説明。
誰かの作品に手を加える。
自分の作品に誰かが手を加えても良い。
どんな風になるかは誰もわからない。
どんどんジャングルは新しいチャレンジ。
ジャングルは大きな6枚の板の連続でひとつの作品になるようにしたいのですが、大きなひとつの絵にすると、参加した人の作品は大きな絵のある部分にしかならず、それでは参加者の個性が作品の中で見えにくく、自ら考えて楽しむところが少ないと感じました。できれば、一人ひとりの作品もひとつの作品になり、また全体として見ると一部としても成立させることができないかと考えました。
ここから、すぐに完成しない(完成形がわからない)。
自分以外の人の作品に手を加えても良い。
自分の作品にも手を加えられても良い。
という簡単なルールを加えることで、参加した人の作品が完成していなくても、何かわくわくを想像でき、また作品もどんどん続いていくようにできました。
手順もより簡単(貼るすうじの数を減らす。3枚にする)にすることで、海外の人でも言葉がわからなくても理解できるようにしました。
そこから、すうじを増やしていく様子が、植物の葉や枝が増えていく、伸びていく過程に似ていることに気づき、またその中に植物だけでなく、少ないすうじを並べるだけで、すうじの動物や昆虫たちもいる森が出来上がる絵が見えてきました。そこにどんどんすうじが増えていく。そうなるともう森や林よりも、もっといろんなものが混在する場所。すうじのジャングルになった瞬間でした。
実際のワークショップでは、参加者はもっとわかりにくく戸惑ったり、逡巡したりするのでは? と考えていましたが、ワークショップに参加している人たちの反応を見ると、すーっと理解できて参加できているように思えました。作品を作る段階では、試行錯誤されている様子もありましたが、これも楽しんで悩んでいる様に感じました。そして、そこに出来上がっているものは、当然ながら私たちの想像を超えた素晴らしい作品ばかりで、見ているこちらもなんだかわからないものを見ているのですが、ワクワクしたり、感心したり、どれだけ見ても飽きないものばかりでした。
造形スタジオ内にモビールのように吊るしていた作品は、当初イメージとして展示したものだったのですが、その作品にもすうじが繋げて貼ってありました。この吊ってある作品にもどんどん貼りたくなった気持ちが嬉しく、それならもっと貼りやすい強度や高さなどにしておけばなど思い、こちらもまた面白い可能性を感じたところです。
そして、展示が終わった後も、どんどんジャングルの続いて行く姿をまだまだ想像しています。時間と場所を超えて、みんなと一緒に作品を繋げていくところまで。また皆さんとどこかで会えるまで。
すうじのつぶやきより
撮影:大峯達磨